オートモードでの撮影を脱却する為に必要な設定の三大要素の一つになる、シャッタースピードについて。
[box02 title=”この記事でわかる事”]この記事を読むと、こんな事が分かります
- シャッタースピード(SS)について
- シャッタースピード(SS)を変更してできる事
- シャッタースピードの早い写真と、シャッタースピードの遅い写真
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シャッタースピード(SS)はカメラが光を取り込む時間の長さ
シャッタースピードと言うのは読んで時の如く、シャッターを開いている時間の事。
シャッターを開いている時間が短ければカメラに入る光の量は少なく、逆にシャッターを開いている時間が長ければ長いほど、カメラに入る光の量は多くなります。
カメラが受ける光の量は多すぎても少なすぎてもいけないので、適宜シャッタースピードを変更して、適切な量の光を取り込む必要があります。
カメラが受ける光が少ない場合
カメラが受ける光が少ないと、写真は全体的に暗くなってしまいます。少なすぎる場合は真っ暗になってしまう事も。
そんな時はシャッタースピードを長くして、よりたくさんの光をカメラに取り込んであげてください。
カメラが受ける光が多い場合
カメラが受ける光が多すぎると、空が真っ白になってしまったり。あまりに多すぎる場合は全て真っ白の写真になってしまう事もあります。
そんな時はシャッタースピードを短くして、カメラに取り込む光の量を減らしてあげてください。
シャッタースピード(SS)を変更するとできる事
カメラが取り込む光の量を調節する事で、写真の明るさを調節できる事は分かってもらえたかと思います。
だからと言って、シャッタースピードだけで写真の明るさを調節しようとすると、被写体がうまく撮影できない事も。
ここではシャッタースピードを変更する事で撮れる写真を説明します。
シャッタースピードを早くするとできる事
シャッタースピードが長すぎる場合、動いている被写体を撮ろうとするとブレてしまう場合があります。シャッターが開いている間に被写体が動いてしまうのが原因。
そんな時はシャッタースピードを短く(早く)してあげる事で、ピタッと止まった躍動感のある写真を撮ることが出来ます。
「動いてる被写体を止める写真」を撮りたい時に、シャッタースピードを短くしよう!
シャッタースピードを遅くするとできる事
水の流れを写真におさめたい場合など、動きを表現したいのにうまく撮れないのは、シャッタースピードが短すぎる事が原因。そんな時はシャッタースピードを長くしてあげると、思った様な写真を撮ることが出来ます。
ただし、シャッタースピードを長くする場合は、手持ち撮影だとブレてしまう場合も。(「手ブレ」って言います)。
そういった写真を撮りたい場合は、三脚を立てて撮影する事が多いです。
「動きを表現する写真」を撮りたい時に、シャッタースピードを長くしよう!
こんなブレブレの写真になってしまう場合は、三脚を立てて撮影する必要がありますね。
シャッタースピード(SS)の早い写真と、遅い写真
シャッタースピードの早い写真
シャッタースピードを短くして、動きを止めた写真というのはこんな感じ。
水しぶきや打ち上げる波を捉えた写真を撮ったり
水の破裂する直前や、弾ける水面を撮ったりするのに使えます。
水面の波紋を撮りたい時なんかも、シャッタースピードは少し早い方がよさげ。
走り回る子供を撮りたい時なんかも、ブレずに撮るにはシャッタースピードを短くしてあげる必要があります。
と言っても人を撮るのはそれほどシャッタースピードを早くする必要はないかもしれません。上記の写真は動いている途中に撮ったものですが、シャッタースピードは1/360。
人を撮る場合であれば、極端にシャッタースピードが遅くなっている状態でない限り、被写体ブレを気にする必要はないかもしれません。
シャッタースピードの遅い写真
上で紹介した様なブレブレの失敗写真ではなく、敢えてシャッタースピードを落とした写真。
街中で車や人を流したい時にも、0.5秒(1/2秒)あたりで撮影するとこんな感じ。手ぶれ補正のついているカメラでも手持ち撮影は厳しかったりするけど、手すりの上に置いたりするとなんとか撮れたりします。
滝や川の流れの様に、水の動きを表現したい場合も、わざとシャッタースピードを落とす事で対応が可能。上の写真は0.1秒(1/10秒)あたりで手持ちで無茶な撮り方をしましたけど、三脚を立てて撮影した方が成功率は高いです。
ちょっと特殊なパターンですが、星の写真、天の川の写真を撮影する場合も基本的には闇の中。そんな中で撮ろうと思った場合も、シャッタースピードを遅くする必要があります。星の撮影はシャッタースピードを15秒〜25秒あたりに設定する事がほとんどなので、三脚は必須アイテム。
これはさらに特殊なケース。シャッタースピード30秒で撮影した星空を、さらに30枚ほど合成してます。
いきなりこんな写真を撮ろうとは思わないだろうけど、シャッタースピードを遅くするとこんな写真も撮れるんだな、くらいに覚えておくと表現の幅が広がるかもしれませんからね。
シャッタースピードを理解して「動き」を意識した写真を撮ろう
シャッタースピードは写真の明るさを決める為には大切な要素ですが、それだけではありません。
イメージする写真に合わせてシャッタースピードを変更できる様になると、撮れる写真の幅は確実に広がります。
以前説明した「F値(絞り)」より少し難易度が高い印象はありますが、いろいろな表現を楽しむ為には、覚えておきたい設定のひとつ。
シャッタースピードを意識して、またひとつステップアップした写真を撮ってみましょう。楽しみが一気に膨らみますよ!
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